Satto Pad

開発の背景

タスクリスト，アイデア，あるいは常に意識しておきたい言葉など，「今すぐ確認したい」メモにアクセスする際，アプリを切り替える手間が集中を妨げる原因になっていました．
この小さなフラストレーションを解消し，思考の流れを止めずに必要な情報へ瞬時にアクセスできるメモアプリが欲しいという思いから，このmacOS専用メモアプリを開発しました．

開発プロセスと工夫

UI/UX設計に最も力を入れ，「瞬時に見て，すぐに消える」というコア体験を追求しました．
グローバルホットキーの長押しをトリガーにしたオーバーレイ表示の実装が技術的な挑戦でした．
また，ユーザーの利便性を高めるため，以下の点にこだわりました．

• Markdownサポート: 表現力豊かなメモを記述可能に．
• 自動保存と即時反映: 編集内容は自動で保存され，外部ファイルからの変更もリアルタイムでアプリに反映．
• 高いカスタマイズ性: ショートカットキー，ウィンドウの見た目，メモの保存先など，ユーザーが自身の好みに合わせて柔軟に設定できるようにしました．
• Homebrew対応: brew installコマンドで簡単にインストール可能にし，Homebrewのカスタムレポジトリ（Tap）を公開しました．

主な特徴

• 高速オーバーレイ表示: グローバルホットキーの長押しで，あらゆる作業画面の上にメモを瞬時に表示します．
• 集中を維持: キーを離すとメモはすぐに消えるため，作業の中断を最小限に抑えます．
• 自動保存: 記入した内容は自動的にローカルファイルとして保存されるため，保存忘れの心配がありません．
• 安全なローカル管理: メモはMarkdown形式でユーザーの指定したローカルフォルダに保存され，プライバシーが守られます．

振り返りと学び

この開発を通じて，macOSネイティブアプリ特有の機能（グローバルホットキー監視など）の実装に挑戦し，低レイヤーのAPIを扱う知識を深めることができました．
また，単一の機能に特化させることが，いかにユーザーにとって価値のある体験を生み出すかを学びました．